静岡県知的障害者福祉協会

新年のご挨拶 会長 池谷 修

新年のご挨拶 会長 池谷 修

新年のご挨拶

 静岡県知的障害者福祉協会 会長 池谷 修

 新年明けましておめでとうございます。昨年中は本協会の企画運営等にご協力をいただきましてありがとうございました。お陰様で大過なく本年を迎えることができました。
 しかし、一方で、新型コロナ、ウクライナ戦争、物価高などは、私たちに大きな不安をもたらしています。さらに、昨年暮れ寒波で新潟県をはじめ全国各地が急に寒くなりました。まさに昨年一年を締めくくるかのように、それでなくても弱っている私たちの心身をこれらの事が震え上がらせました。
 福祉に話題を転じてみれば、保育園、精神科病院、障害者支援施設での虐待報道が連日されました。極めつけは、北海道の障害者支援施設での、知的障害者への「不妊処置の強要」報道です。事実だとすれば、これらのことを起こした法人や施設、職員等を弁護や擁護はできません。ただ心配なのは、これらの報道を視聴している国民がどう感じるかということです。
 まだ真相が十分に解明されていないうちから、マスコミ等で誇大に取り上げられることによって、福祉現場は「皆大なり小なり同じようなものだ」と認識され、学生等が福祉現場で働くことを躊躇してしまわないかということです。
 先日、中山道を2泊3日で歩いてきました。沿道を歩き一番に気が付くことは「求人募集」の看板や張り紙がいろんな事業所で無数に掲げられていたということです。そんな中でのこれらの報道は何らかの「策略」ではないかと穿った見方をしてしまいたくなるほどです。
 私たちは何故この現場で働くのか。自問自答してみれば、総ての国民と私自身の幸せ探しだと思います。特に、支援を必要とする人たちに、必要な支援をしていくことで少しでも屈託のない笑顔を見せていただくこと、これを期待しながら関わりを持っている支援者は多いかと思います。こんな支援者としての働き甲斐を通じて、相互に人として高め合っていくことができれば最高です。また、障害があっても意思決定のある充実した生活を送っていることを、いろいろな形でもっと社会にアピールしていきたいと思います。
 本年も様々な出来事が起きるかもしれませんが、会員相互の和をもって対処していきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

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